暗号資産取引所の販売所と取引所ってなに?それぞれの特徴や違いを紹介!

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暗号資産を購入しようとしたけど販売所と取引所の2つがあってどっちがいいのかわからない。

今まで販売所を利用していたけど、やっぱり取引所ってややこしそう。

日本国内にはいくつもの暗号資産取引所がありますが、実際に暗号資産の購入を行う場合、「販売所」と「取引所」の2種類の購入方法があります。どちらも暗号資産の売買が行えるという点では同じですが、根本的なシステムが違うため、それぞれがもつ特徴が異なります。

自分にとって、販売所と取引所でどちらが適しているかを知ることが重要ですが、そもそも販売所と取引所の違いについて知る必要があります。

今回は、あなたが自分に最適な方法で暗号資産の売買が行えるように、販売所と取引所の違いなどを解説します。

この記事を読んでわかること
  • 暗号資産販売所と取引所の特徴や違い
  • 販売所が向いている方の特徴
  • 取引所が向いている方の特徴
  • 販売所と取引所の利用方法
目次

暗号資産販売所と取引所 | 比較

暗号資産の販売所と取引所の違い
出典:SBI FXトレード公式HP
販売所の特徴取引所の特徴
シンプル板取引を利用
少額投資が可能スプレッドが小さい
手数料無料が多い

販売所の特徴

日本国内の暗号資産取引所であれば、どこを利用したとしても、販売所での取引にはほとんどが対応しています。

販売所での取引は、ユーザーが暗号資産取引所に対して直接行っています。

そのため、販売所での暗号資産の価格は、相場全体の価格を参考にして暗号資産取引所が独自に設定しています。

販売所での取引は、暗号資産取引をはじめたばかりの初心者の方が扱いやすいため便利です。

販売所の特徴① シンプル

販売所の最大の特徴は、シンプルに暗号資産の取引が行えるという点です。

直感的にかつ、シンプルに暗号資産の売質が行えるため、初心者の方でも安心して利用できます。

日本円で購入したい金額を入力すれば、そのときの価格レートで自動で購入数量の計算を行ってくれます。購入ボタンを押せばすぐに取引が完了して、取引結果が口座残高に反映されます

余計な手続きなどなくスムーズに取引ができます。

販売所の特徴② 少額投資が可能

各暗号資産取引所では、取引を行うときに最小の取引数量設定を行っています。

販売所では、この最小取引数量が小さく設定されていることが多いため、日本円の価値で数百円単位で取引できます。

そのため、少額投資でコツコツ積み立てたい場合などでも、ほとんど制限を受けることなく取引ができます。

各暗号資産取引所によって、最小取引数量は変わるため、実際に利用する前に確認してみましょう。

販売所の特徴③ 手数料無料が多い

取引するたびに取引手数料がかかる場合がありますが、販売所の多くでは取引手数料が無料に設定されていることが多いです。

手数料無料に設定されているため、購入するために準備した日本円をそのまますべてを取引金額として利用できます。

取引手数料を気にする必要がないため、販売所は普段からオトクに利用できます。

取引所の特徴

取引所は、暗号資産取引所が運営する取引プラットフォーム上でユーザー同士が直接取引を行う仕組みになっています。

販売所とは、取引画面も全く異なるため、一度自分で確認してみるといいでしょう。

取引所の特徴① 板取引を利用

取引所での注文は、基本的に板取引で行われており、指値注文などにも対応しています。

また、チャートなども専門的な形式で準備されていることが多く、より専門的なチャート分析も行える暗号資産取引所があります。

株式投資やFXでも板取引は利用されているため、投資経験がある方であれば違和感なくスムーズに利用できるでしょう。

取引所の特徴② スプレッドが小さい

暗号資産取引所が独自に価格レートを設定している販売所に対して、取引所ではユーザー同士での取引を直接行うため、価格レートは需要と供給で決定します。

そのため、取引所では、最低限のスプレッドのみが設定されていることがほとんどです。

価格の乱高下が大きい相場状況では、取引所でもスプレッドは広くなる傾向がありますが、それでも販売所より取引所の方がスプレッドは小さいです。

スプレッドとは?

スプレッドとは、取引価格における買値と売値の価格差のことをいいます。

基本的に実際の取引価格は、相場の価格レートよりも売値はいくらか安く、買値はいくらか高く設定されています。

そのためスプレッド分の価格差は、暗号資産取引所にとっての利益になり、ユーザーにとってはコストとして発生します。

スプレッドが大きい場合は、買ってすぐに売ろうとしても売値が安いため、購入時点での損失が大きくなり、大きな含み損からスタートすることになります。

販売所と取引所の違い

販売所と取引所のそれぞれの特徴などについて分かったところで、次に販売所と取引所の違いについて見てみましょう。

今後、自分にあった取引方法を見つけるためにも、販売所と取引所の違いを比較することはとても重要です。

取引方法による使いやすさ

販売所は、とにかくわかりやすいようにシンプルに設計されています。

購入したい日本円の金額を入力して、「購入ボタン」をクリックするだけで購入手続きが完了します。

取引所では、板取引を利用しているため、目まぐるしく変化する数字やチャートが印象的な取引画面が表示されます。

初心者の方で板取引の経験もない方は、取引所の取引方法や画面に慣れるまでは、使いにくいように感じるかもしれないため、販売所を利用した方がストレスなく取引できるでしょう。

スプレッド・手数料

販売所では、取引手数料が無料に設定されているため、一見オトクに利用できるように感じます。

しかし、暗号資産取引所が設定している販売所での価格レートには、スプレッドが広く設定されており、スプレッドが「隠れコスト」としてかかってきます。

対して、取引所での価格レートはユーザー同士の需要と供給で決定するため、スプレッドは小さいため、スプレッドによるコストは抑えられます。

取引手数料が取引所では必要ですが、取引手数料を支払ったとしても、スプレッドによる影響を考えると、トータルでは、取引所の方が取引にかかる手数料を節約できます。

取扱銘柄数

暗号資産取引所では、販売所と取引所で取り扱っている銘柄にも違いがあります。

一般的に、販売所の方が取り扱い銘柄数が多い傾向があります。

取引所で取引を行いたいときでも、販売所でしか取り扱っていないこともあるため、口座開設する前に一度取り扱い銘柄数の違いについては確認してみるといいでしょう。

販売所が向いている方

販売所と取引所の違いについて解説したところで、販売所の利用が向いている方の特徴について解説します。

今回紹介する項目に該当する方は、販売所を利用した取引を行うといいでしょう。

初心者の方で暗号資産を気軽に触れたい

初心者の方であれば、暗号資産の取引においてよくわからない方も多いでしょう。

始めたばかりの方は、暗号資産取引所での取引などを通じて徐々に暗号資産に触れていくことが重要になります。

しかし、板取引などの、一見複雑に感じやすい取引所での取引はなかなか気軽に触れられるものではありません。

わかりやすさという面であれば、販売所はシンプルで直感的な方法で暗号資産の取引が行えます。

そのため、まだ暗号資産をはじめたばかりの方で、慣れるまでは軽く触れておきたい場合などは、販売所を利用してみるといいでしょう。

少額投資を行いたい

販売所での取引時の最小取引単位が小さく設定されている場合が多いです。そのため、少額投資で暗号資産取引を行いたい方に販売所は最適です。

取引所を利用した場合は、100円などの少額の取引は難しいですが、販売所であれば100円から取引できる暗号資産取引所もあります。

最小の取引金額は暗号資産取引所によって異なるため、自分が投資したい金額に対応している暗号資産取引所の販売所を利用するといいでしょう。

積み立てサービスを利用したい

暗号資産取引所には、独自で暗号資産の自動積み立てサービスを提供しているところがあります。

自動積み立てサービスでの暗号資産の購入は、基本的に販売所を通して行われています。

自動積み立てサービスは銀行口座の登録を行うだけで、毎月決まったタイミングで自動引き落としで積み立て購入してくれるため非常に便利です。

自動積み立てサービスを利用したい方であれば、販売所の要件をしっかりとチェックしておくといいでしょう。

取引所が向いている方

最初の暗号資産に触れ始めたばかりの頃は販売所を利用する機会が多いでしょう。

しかし、次第に暗号資産になれてきた方であれば、取引所を利用しての取引の方が頻度が多くなる方もいます。

次に、販売所よりも取引所の方が向いている場面などを解説します。

スプレッドや手数料を抑えたい

販売所での価格レートは、その時点の相場での価格を参考に暗号資産取引所が独自に設定しています。

販売所での取引では、取引手数料無料に設定されていることがほとんどですが、スプレッドとしての「隠れコスト」が生じています。

普段から販売所での価格レートのスプレッドは広く設定されており、相場の変動が大きい場面ではさらにスプレッドは広くなります。

取引所での価格レートは、ユーザー同士の需要と供給で決まるため、スプレッドは狭く、結果的に手数料を節約できます。

トータルでかかる手数料を節約したい方は、販売所よりも取引所の利用が向いています。

指値注文がしたい

暗号資産取引所の取引所では、基本的に板取引を用いての取引になります。

販売所で暗号資産の取引を行う場合は、売買の注文を行うとそのときの価格レートでそのまま取引が実行されます。しかし、自分が取引したい価格が決まっている場合は、その価格になるまで待つ必要があります。

相場での価格は、ひたすら上下を繰り返しており、時には狙っていたタイミングを逃してしまいます。取引所での取引は、板取引で指値注文を利用できます。

自分が取引したい価格が決まっていて、指値注文を利用して取引をしたい場合は、販売所よりも取引所の方が向いています。

トレーダーとして利用したい

暗号資産の大きな価格変動を利用して取引することで、トレーダーとして稼ぐことができます。

価格変動が大きいため、株式投資やFXなどと比べて稼げる金額が多い場合も多いです。

トレーダーとして利用する場合は、指値注文や逆指値注文など、一般のユーザーよりも複雑な取引注文を利用する方も多いです。

そのため、トレーダーとして暗号資産取引所を利用するのであれば、取引所での取引が必須です。

販売所での取引方法

実際に販売所を利用しての取引方法の解説をします。

今回はスムーズな口座開設ができ、なおかつ日本円入金手数料が無料の「GMOコイン」での取引方法を解説します。

STEP
マイページから販売所へアクセス

まずは、GMOコインでの口座開設と日本円の入金を完了させましょう。

口座開設が完了すると、公式サイトからマイページにアクセスできるようになります。

GMOコインのマイページにアクセスできたら、「販売所」を選択して販売所での取引画面へアクセスします。

出典:GMOコイン公式HP
STEP
取引銘柄と金額を指定する

販売所の取引画面が表示されたら、取引したい銘柄を選択して、売買したい金額を入力しましょう。

売買したい金額は、日本円と暗号資産建のどちらでも入力できます。

出典:GMOコイン公式HP
STEP
「売却」「購入」ボタンで取引完了

取引したい銘柄と取引金額を入力したあとは、「売却」もしくは「購入」のボタンを選択しましょう。

取引内容に問題がなければ、確認画面から確定させて取引を完了できます。

売買したあとすぐに自分の残高に取引が反映されます。

取引所での取引方法

次は、GMOコインの取引所を利用した取引方法について解説します。

取引所を利用する前も、販売所のときと同じように日本円の入金は完了させましょう。

STEP
「取引所」の「現物取引」を選択

GMOコインの公式サイトからマイページにアクセスして、「取引所」の「現物取引」を選択しましょう。

同じ項目に「レバレッジ取引」があるため、証拠金取引をしたい場合は、そちらを選択しましょう。

販売所と同じようにビットコインなどの現物を購入したい場合は「現物取引」を選択します。

出典:GMOコイン公式HP
STEP
銘柄選択と注文内容の入力

取引所の取引画面が表示されたら、まず取引したい銘柄を選択しましょう。

銘柄選択をしたあとは、自分が発注したい注文内容を入力します。

一番簡単に取引をしたいのであれば、「成行」で注文しましょう。

「成行」を選択して、「買」「売」のどちらかで取引したい金額を入力します。

取引所での金額の入力は、暗号資産建てのみなので注意しましょう。

出典:GMOコイン公式HP
STEP
取引注文を発注

注文内容を入力できたら、「確認画面」を選択して内容を確認して問題なければ確定させましょう。

成行での発注であれば、その時点の価格レートですぐに注文が確定して取引が成立します。

無事に取引が成立していれば、口座残高へ取引結果が反映されます。

もし、指値注文で発注をした場合は、指値で指定した価格に到達するまで取引は成立しません。

指値注文は、取引が成立するまでは注文の修正やキャンセルがいつでもできます。

販売所と取引所を使い分けて自分に合った取引をしよう!

今回は、初心者の方が特に困惑しやすい暗号資産取引所での「販売所」と「取引所」のそれぞれの特徴や、違いなどについてまとめて解説しました。

販売所と取引所は、似ているようで全く違った取引方法なので、それぞれについてしっかり理解して使い分けることが大切です。

販売所と取引所の両方がある暗号資産取引所であれば、必要に応じて使い分けもできるため便利です。

今回の記事に目を通して、自分の取引スタイルに合った取引方法で暗号資産取引をしていきましょう。


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記事執筆者

ALLマネー! 編集部

監修者 
若本 康夫
海外大学院でMBA(経営学修士)取得後、大手証券会社にて勤務。
退職後ファイナンシャルプランナーとして独立し、現在は資産形成を中心とする記事執筆にも携わっています。
証券会社勤務の経験を活かし、暗号資産やNFTなど新しい領域も含め幅広くカバーしています。
■保有資格:証券アナリスト、IFA(資産アドバイザー)、FP(ファイナンシャルプランナー)

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