MT5は、本格的なテクニカル分析や自動売買に対応したFXの取引ツールでFXトレーダーに人気を博しています。前身であるMT4に比べて性能・機能が強化されており、より快適にトレードが行えるよう改良されています。
本記事では、MT5に対応しているおすすめの国内FX会社・証券会社を紹介し徹底比較します。
MT5を利用するメリット・デメリットやMT4との違いについても紹介しますので、ぜひMT5口座開設の際には参考にしてみてください。
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MT5とは?
MT5とは、本格的なテクニカル分析や自動売買が行える無料のFX取引ツールです。
ロシアのMetaQuotes社が開発したもので、すでに広く利用されているMT4の後継版として2010年にリリースされました。日本ではまだMT4の方が主流であるものの、海外のFX会社では徐々にMT5へ移行する動きが強まっています。
FX自動売買についての初心者向け基礎知識や、メリット・デメリットは以下記事で解説しています。
MT4とMT5の違い
MT5はMT4の後継版としてリリースされたことから、次のような基本的な機能は共通しています。
- 自動売買プログラムが利用できる
- バックテストが可能
- 豊富なインジケーターが利用できる
しかし、細かい機能を比較してみると、MT5はMT4に比べて機能が大幅に改善されていることがわかります。
以下の表で主な違いを確認しましょう。
機能 | MT5 | MT4 |
動作速度 | 速い(64bit) | 遅い(32bit) |
時間足 | 21種類 | 9種類 |
ストップリミット注文 | 可 | 不可 |
デフォルトのインジケーター | 38種類 | 30種類 |
描画ツール | 44種類 | 31種類 |
EAの種類 | 少ない | 多い |
ミニチャートの表示 | 可 | 不可 |
プログラム言語 | MQL5 | MQL4 |
MT5では処理速度がアップしたことに加え、時間足やデフォルトのインジケーター、描画ツールの数が増加していることがわかります。
カスタムインジケーターやEAの数はMT4の方が多いものの、今後アップデートが行われることで改善されていく可能性があるでしょう。
MT4については、以下の記事で詳しく解説しています。
MT5が使えるおすすめFX会社・証券会社|比較表
フィリップ証券 | アヴァトレード・ジャパン | OANDA証券 | 外為ファイネスト | |
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通貨 ペア数 | 24通貨ペア | 55通貨ペア | 68通貨ペア ※NYサーバー 37-40通貨ペア ※東京サーバー | 28通貨ペア ※MT5 |
スプレッド (米ドル/円) | 変動制 | 変動制 | 0.3銭 (原則固定) | 変動制 |
最低取引 単位 | 1,000通貨 | 1,000通貨 | 10,000通貨 | 1,000通貨 |
レバレッジ | 約定代金の4% (25倍) | 約定代金の4% (25倍) | 約定代金の4% (25倍) | 約定代金の4% (25倍) |
デモトレード | 〇 | 〇️ | 〇 | 〇️ |
取引 ツール | フィリップMT5(FX/CFD) すばトレ!(先物OP) | AvaTradeGO AvaWebTrader MT4 MT5 AMMA AvaDupliTrade | MT4 MT5 FX Trade TradingView | MT5 MT4・ZERO |
MT5 対応端末 | Windows版 MacOS版 MT5 Web Terminal MT5 Web MT5 Web Terminal | PC版 Android版 iOS版 Web版 | PC版 MT5 モバイル版 MT5 タブレット版 MT5 MT5 Web Terminal | PC版 Android版 iOS版 Web版 |
Mac対応 | 〇 | × | × | × |
サポート | 平日 9:00~17:00 | 平日 10:00~18:00 | 平日 8:00〜18:00 | 平日 9:00〜18:00 ※電話対応は事前にフォームからの予約が必要 |
キャンペーン | 新規取引で MT5のExpert Advisors (約30,000円相当) をプレゼント! | 取引量に応じて、 最大40万円 キャッシュバック! | 先着100名に有料プレミアムサービス会員権利を 1ヶ月分プレゼント! | 取引Lot数に応じて最大100万円 キャッシュバック! |
MT5が使えるおすすめFX会社・証券会社を紹介!
MT5を利用できる国内FX会社・証券会社は、次の4社です。(※2024年6月現在)
フィリップ証券
取扱通貨 ペア数 | スプレッド (米ドル/円) | 最低 取引単位 | デモトレード | 注文 タイプ | 取引 ツール | Mac対応 | サポート |
---|---|---|---|---|---|---|---|
24通貨ペア | 変動制 | 1,000通貨 | 〇 | 成行注文 指値注文 逆指値注文 トレールストップ IFD注文 OCO注文 IFD-OCO注文 | すばトレ!(先物OP) | フィリップMT5(FX/CFD)〇 | 平日 9:00〜17:00 |
フィリップ証券のおすすめポイント
- 対面営業を行っている!(アフターフォローも充実)
- 「すばトレ!」オリジナルの売買ツールが利用できる
- 株式や投資信託も取り扱っている
フィリップ証券は、対面営業を行っていることが大きな特徴です。
FXを初めて行う人の中には、「取引の流れを理解できるか不安」「売買のタイミングが分からない」と不安を感じている人が多いのではないでしょうか。
フィリップ証券では、そうした不安を直接担当者に尋ねることができるため、疑問点を解消しながらFXに取り組めます。トレーダー一人ひとりに向き合い、運用スタイルやライフサイクルなどを兼ねた質の高いサポートが受けることができます。FX以外に株式や投資信託などの金融商品も取り扱っていますので、資産運用に関することを総合的に相談できる点も嬉しいポイントです。
また、フィリップ証券は、オリジナルの売買ツール「すばトレ!」を提供していることも魅力のひとつです。PCでは、「すばトレ!」の以下のすべての機能が利用できます。
- チャートから直接取引
- ワンクリック注文機能・サヤ取引機能・ストラテジー取引機能など「13種類」の発注機能
- 「100種類以上」のテクニカル分析ツール・「50種類以上」の描画ツール
- TradingView
- クイック入金機能・売買シミュレーション機能
さらに、「Phillip MT5 オリジナルツール」ではEAや5本日足インジケーターなどが利用できるため、ぜひトレードに活用してみましょう。
アヴァトレード・ジャパン
取扱通貨 ペア数 | スプレッド (米ドル/円) | 最低 取引単位 | デモトレード | 注文 タイプ | 取引 ツール | Mac対応 | サポート |
---|---|---|---|---|---|---|---|
55通貨ペア | 変動制 | 1,000通貨 | 〇 | 成行注文 指値注文 逆指値注文 トレールストップ IFD注文 OCO注文 | MT5 MT4 AMMA アヴァDupliTrade AvaTradeGO AvaWebTrader | 〇 | 平日 10:00〜18:00 |
アヴァトレード・ジャパンのおすすめポイント
- 取り扱い通貨ペアがMT5対応4社の中で一番多い
- 「遠隔ライブサポート」が受けられる!
- 独自の自動売買システム「AMMA」「DupliTrade」を利用できる
アヴァトレード・ジャパンは、取り扱い通貨ペアが「55種類」と豊富に用意されています。クロス円以外の通貨ペアも多くあるため、「マイナー通貨で取引したい」「取引の選択肢を広げたい」という人におすすめのFX会社です。
また、アヴァトレード・ジャパンでは「遠隔ライブサポート」が受けられます。遠隔ライブサポートとは、サポートスタッフとパソコンの画面を共有しながら不明点を尋ねることができるシステムです。
MT5はやや複雑な仕様となっていることから、「使いこなせるか不安」と感じている人もいるかもしれません。アヴァトレード・ジャパンでは直接画面を見ながら手順を教えてもらえるため、初めてMT5を利用する人でも安心して取り組めるのではないでしょうか。
また、アヴァトレード・ジャパンでは、自動売買システム「AMMA」「DupliTrade」が提供されています。
AMMAは、選択型の自動売買システムです。利用方法はとても簡単で、厳格な審査を通過して選び抜かれた「本当に優秀なSP(シグナル・プロバイダ)」を選ぶと、自分の口座がプロのトレーダーの口座と紐づき、自動的に取引を行ってくれます。
また、サイト内にはSPのランキングが毎月公表されるため、自分が選んだSPの実績を他のSPと比較することもできます。自分のSPは他に比べて優秀なのか、劣っているのかなどが確認でき、「任せきり」ではなく、より多くの利益を自らも狙えるようなシステムとなっています。
OANDA証券
取扱通貨 ペア数 | スプレッド (米ドル/円) | 最低 取引単位 | デモトレード | 注文 タイプ | 取引 ツール | Mac対応 | サポート |
---|---|---|---|---|---|---|---|
37-40 通貨ペア | 0.3銭 (原則固定) | 10,000通貨 | 〇 | 成行注文 指値注文 逆指値注文 トレールストップ IFD注文 OCO注文 | MT5 MT4 TradingView OANDA fxTrade | × | 平日 8:00〜18:00 |
OANDA証券のおすすめポイント
- 約定率やスリッページの発生状況が毎週公開されている
- 取引量に応じて会員ステータスが上がる!
- 情報提供が豊富(独自のコンテンツ:OANDAラボ)
OANDA証券は、約定率やスリッページの発生に関する情報を週次で公開していることが特徴です。
約定率やスリッページは、損益に直結する重要な要素なので、FXインフラが充実している点はトレーダーにとって嬉しいメリットです。FX会社を利用する際の安心感にもつながるでしょう。
OANDA証券には利用可能なプランが2種類存在しており、自身のスタイルに合わせたプランを選択することが可能です。
スタンダードプラン | 裁量プラン | |
---|---|---|
取引手数料 | 無料 | |
最小取引単位 | 10,000通貨以上 | 1,000通貨以上 |
一回の最大取引数量 | 100万通貨 | |
自動売買 | 〇 | × |
取扱通貨ペア | 40通貨ペア | 37通貨ペア |
また、OANDA証券は取引量に応じて、「レギュラー」「シルバー」「ゴールド」という3つの会員ステータスが定められており、以下のようにステータスは取引額に応じて昇格する仕組みになっています。
会員ステータスが上がると、データの更新速度が上がったり、表示されるグラフの種類が増えたりと、よりトレードが快適に行えるメリットがあります。
口座未開設の人 | レギュラー | シルバー | ゴールド | ||
オーダーブック (Web版) | 更新頻度 | 30分遅れのデータを 30分更新 | 20分 | 20分 | 5分 |
オーダーブック (MT4版 ・ MT5版) | 更新頻度 | – | – | 20分 | 5分 |
Web版通貨の 強弱チャート | 今日/前営業日 | 5分足版のみ | 5分足版のみ | 5分足版のみ | 1分足・5分足版 |
長期 | 期間の指定不可 | 期間の指定可 | 期間の指定可 | 期間の指定可 | |
通貨別 強弱グラフ | デイリー版 | 5分足版 | 5分足版 | 5分足版 | 1分足・5分足版 |
長期版 | 期間の指定不可 | 期間の指定可 | 期間の指定可 | 期間の指定可 | |
値動き 比較チャート | デイリー版 | 1~2日前のデータ | 1~3日前のデータ | 1~3日前のデータ | 1~5日前のデータ |
年間版 | 1~3年前のデータ | 1~5年前のデータ | 1~5年前のデータ | 1~10年前のデータ | |
相関性 チェックツール | 相関性ヒートマップ | USDJPYのみ | 銘柄を選択可 | 銘柄を選択可 | 銘柄選択可、 比較対象の銘柄も選択可 |
相関性マトリクス | 1年のみ | 1・4・24時間 1週間 1・3・6カ月 1年 | 1・4・24時間 1週間 1・3・6カ月 1年 | 銘柄選択可 1・4・24時間 1週間 1・3・6カ月 1年 | |
MT5・MT4 インジケーター | NEWインジケーター OANDAラボ | – | MT5のみ ダウンロード可能 | MT5のみ ダウンロード可能 | MT4・MT5の両方 ダウンロード可能 |
FX・CFD用資産 シミュレーション | シミュレーション回数 | 10回 | 10回、20回、30回 | 10回、20回、30回 | 10回、20回、30回、50回 |
トレード[件数 | 100件 | 100件、300件、500件 | 100件、300件、500件 | 100件、300件、500件、1000件 | |
実効為替レート | データの種類: 名目・実質: 対象: 国の選択: | 月次のみ 名目のみ Narrowのみ 選択不可 | 月次のみ 選択可 選択可 選択可 | 月次のみ 選択可 選択可 選択可 | 月次・日次 選択可 選択可 選択可 |
ぜひ、OANDA証券の「ゴールド会員」を目指してトレードを行ってみてはいかがでしょうか。
外為ファイネスト
取扱通貨 ペア数 | スプレッド (米ドル/円) | 最低 取引単位 | デモトレード | 注文タイプ | 取引ツール | Mac対応 | サポート |
---|---|---|---|---|---|---|---|
28通貨ペア | 変動制 | 1,000通貨 | 〇 | 成行注文 指値注文 逆指値注文 ストップリミット トレールストップ IFD注文 OCO注文 IFO注文 | MT5 MT4・ZERO | × | 平日 9:00〜17:00 |
外為ファイネストのおすすめポイント
- Expert Advisorの制限がない!
- スキャルピングが認められている
- キャンペーンが盛りだくさん!
外為ファイネストでは、MT5で使用するExpert Advisorに制限が設けられていません。そのため、自作したEAや購入したEAなどを自由に試すことが可能です。
スキャルピングに関する制限もありませんので、「自動売買を利用してスキャルピングに取り組みたい」という人にとっては便利なFX会社です。
また、外為ファイネストでは、キャッシュバックやEAのプレゼントが行われるキャンペーンが豊富に開催されています。キャンペーンは常時複数のものが実施されていますので、利用できるものはないか探してみるとよいでしょう。以下は2023年10月5日現時点で行われているキャンペーンです。
期間 | キャンペーン |
---|---|
2023年10月1日~15日 | 抽選で6人に「DetonatioN FocusMe」選手のサイン入りグッズプレゼント! |
2023年10月27日まで | 4週連続!デジタルギフト200円分プレゼント! |
2023年10月1日~31日 | MT4・MT5で50ロット以上決済取引された人に、 決済ロット数に応じて最大100万円キャッシュバック! |
2023年9月~2024年8月 | バースデーキャンペーン!デジタルギフト200円分をプレゼント |
2023年10月31日までの入金 | 銀行振込入金キャンペーン!毎月300円キャッシュバック |
記載なし | 新規口座開設でMT5自動売買EA「RZ-SCALPER」がもらえる! |
記載なし | 新規口座開設でMT5自動売買EA「ゴールデンバッファロー」がもらえる! |
記載なし | 新規口座開設でMT4自動売買EA「異国のポンドデビル」がもらえる! |
記載なし | 新規口座開設でMT4自動売買EA「TimeOrder_USDJPY_B210」がもらえる! |
MT5対応のFX会社・証券会社の選び方
MT5対応の業者を選ぶ際は、以下のポイントを注目して比較してみましょう。
- スプレッドは狭い?
- 取り扱い通貨ペアは充実している?
- デモトレードは利用できる?
- 約定力は高い?
- 少額からの取引は可能?
- 自分に適したツールはどれ?
スプレッドが狭い=手数料が安い
スプレッドは、取引の際にユーザーが負担しなければならないコストです。
特にトレードを頻繁に行う人は、取引のたびにコストが発生するので、スプレッドがなるべく狭いFX会社を選定することをおすすめします。また、スプレッドが「原則固定」となっているところは、スプレッドが広がるリスクが低くなっています。
しかしながら、原則固定でも、トレードが少ない早朝の時間帯・相場が急変動している時・重要な経済指標が発表される際などには、スプレッドが広がることがあります。
通貨ペア数が多いと取引のチャンスが増える!
FX会社の取扱通貨ペアの豊富さは、取引のチャンスの幅広さとも言えるでしょう。
「米ドル/円」「ユーロ/円」「英ポンド/円」などのメジャーな通貨ペアは、ほとんどのFX会社で取り扱われています。
取引のチャンスを作ってくれる通貨、とは多くのFX会社では見ないメジャーな新興国の通貨です。例えば、ブラジルレアル、トルコリラ、メキシコペソなどの通貨は、比較的多くのスワップポイントが得られるため、お得に取引が行えます。
デモトレードならFXの練習ができる!
デモトレードは、実際の取引と同じツールを使い、本番さながらの取引画面で取引の流れを体験することができます。
実際の取引ではないので、書類提出や審査、入金の必要もなく、思い立ったらすぐに始めることができます。また、デモトレードはゲーム感覚でFXを楽しむことができます。デモトレードではお金を使わず、仮想資金が利用されるため、負けても勝っても利益・損失がありません。誰もがお金の心配をすることなく練習ができます。
デモトレードは「ただのゲーム」と思う人が多いかもしれませんが、表示されるレートは実際のリアルタイムのレートであるため、売買のタイミングや値動きの見方、マーケットニュースの使い方などがだんだんと理解できるようになります。本番に絶対に必要な知識や分析力、冷静な判断力が身につくため、非常に大切です。
約定力が高いと安心
FX会社を選ぶ上で、約定力の高さは非常に重要なポイントです。約定力とは、発注した注文を成立させる力を指し、表示される価格で注文がきちんと処理・成立されるかどうかはFX会社の約定力にかかっています。
もし、約定力が低いFX会社で取引を行うと、指値と約定価格のズレや約定拒否による不成立などのリスクが高まってしまいます。安心して取引を行いたい人、確実に利益を狙いたい人は、高性能なサーバーや頑強な取引システムを備えた企業を選ぶことをおすすめします。
初心者は少額取引から始めよう!
各FX会社で「最低取引単位」が設定されています。最低取引単位が少ないほど少額の資金で取引をすることができます。
「最初から大きな資金を投資に回すのは気が引ける…」「徐々に投資資金を増やしていきたい…」という人は、最低取引単位が少ないFX会社を選びましょう。投資のハードルが低くなるのではないでしょうか。
トレードに役立つ情報は重要!
どんなに条件が良いFX会社を選んだとしても、トレードに関する情報やツールが充実していなければ、自分が理想とする取引の実現は難しくなるでしょう。
情報コンテンツ・ツールが豊富に提供されているFX会社を利用することで、トレードの際に必要な情報収集にかける時間を削減できます。他のサイトでは無料アクセスできないアナリストのレポートや、独自のマーケットニュースなどを公開しているFX会社では、かなり有利な取引ができるでしょう。
MT5を使うメリット
MT5に限らず、取引ツールを導入する際は特徴やメリット・デメリットを押さえておく必要があります。ここからは、MT5を利用するメリット・デメリットについて解説します。
MT5を利用するメリットとして、主に次の3点が挙げられます。
- MT4より動作がかなり早い
- バックテストの機能が充実している
- 定期的にアップデートが行われる
MT4に比べて動作スピードがアップ
MT4は多彩なチャート機能やインジケーターが魅力である一方、仕様が「32bit」であることから動作スピードが重たいことが度々指摘されてきました。
しかし、MT5では仕様が「64bit」へと改善されています。そのため、パソコンのCPUやメモリ機能を最大限に活用できるようになっており、動作スピードも大幅にアップしています。
充実したバックテスト機能
MT5はバックテストの機能が充実していることも大きな特徴です。
バックテストにかかる所要時間が短縮されたことに加え、これまでMT4では数値のみで表示されていた分析結果も、MT5ではグラフで表示されるようになっています。視覚的にわかりやすい仕様となりました。
また、「フォワードテスト機能」も追加されています。将来の為替相場の動きを予測して、その予測をもとにFXの取引戦略が将来の実際の相場で有益な戦略かどうかを判断する材料のひとつとなります。
定期的にアップデートが行われる
MT5は、アップデートが定期的に行われることも大きなメリットです。
MT4はすでに一部ビルドのサポートが終了していることから、機能や性能がこれ以上アップデートされることはありません。しかし、MT5ではリリース後も機能の改善が行われており、今後もさらに使いやすいツールへと進化していく期待が高まっています。以下が、MT4からMT5にアップグレードした際の主な改善点です。
MT5(64Bit) | MT4(32Bit) | |
チャートの 時間軸 | 21種類 表示できる時間軸が多いため、柔軟な分析ができる | 9種類 主要なもののみマイナーなものは表示不可能 |
気配値表示 | 銘柄リスト、ティックチャート、詳細やプライスボードを追加 | 銘柄とプライスボードのみ |
ナビゲーター | ナビゲーター内のインジケータがフォルダに整理され 探しやすい | ナビゲータ内のインジケーターがフォルダ分けされていなく不便 |
経済指標の 予定を表示 | 経済指標の発表時刻をチャートに表示できる ツールボックスで結果を確認することも可能 | 別途外部のインジケーターをインストールしなければならない |
MT5を使うデメリット
一方で、MT5には次のようなデメリットも存在します。
- カスタムインジケーター・利用できるEAの種類がMT4より少ない
- MT5に対応している国内FX会社が少ない
カスタムインジケーター・利用できるEAの種類が現状は少ない
MT5は、MT4に比べてカスタムインジケーターや利用可能なEAの種類が現時点では少ないです。
MT4とMT5はどちらも40種類以上のインジケーターがデフォルトで搭載されているものの、カスタムできるインジケーターの種類は圧倒的にMT4の方が豊富となっています。これはEAについても同様で、ツールで利用できるEAの種類はMT4の方が多い状況です。
また、MT5が今後普及したとしても、MT4が利用可能である限り開発者は使い慣れたMQL4でのプログラム作成を継続すると考えられます。そのため、MT4の自動売買プログラムやカスタムインジケーターが今後も増加する可能性があります。
MT5が普及するにつれてカスタムインジケーターやEAの種類が増える可能性はあるものの、現状はMT4の方が使い勝手が良いといえます。
MT5に対応している国内業者が限られている
MT5は、国内で対応しているFX会社・証券会社が限られており、2023年10月10日現在では全部で4社のみとなっています。
FX会社を探している際、取引したい銘柄の取り扱いがあり、自分の条件に合ったFX会社だとしても、MT5に対応していなければ、MT5は利用することができません。逆に、MT5に対応しており、好条件なFX会社でも、取引したい銘柄の取り扱いがなければ、自分が行いたい取引ができません。
MT5の普及が進むにつれて取り扱う業者が増えるかもしれませんが、現状は選択肢が限られている状況です。
口座開設方法|「OANDA証券」
MT5を使う際は、事前にFX会社で口座開設を行う必要があります。
前述のとおり、日本国内のFX会社では、MT5を取り扱っているところは現在4社しかありません。本記事で紹介したFX会社を参考に、どのFX会社を利用するか選んでみてください。
ここでは、人気の「OANDA証券」の口座開設方法について説明します。
FX会社に口座開設を申し込む
まずは、FX会社で口座開設の申し込みを行います。以下は、口座開設に必要なものです。
- メールアドレス
- 本人確認書類
- マイナンバー
3点が準備できたら、申し込みに進みます。はじめに、個人口座申込みフォームに必要な情報を入力します。
入力した内容は、本人確認書類と一致しているか確認されますので、誤りがないように注意しましょう。
また、OANDA証券では、FX口座とCFD口座の申し込みを同時にできます。口座維持費や口座開設手数料などはかかりません。
最後に、入力内容に間違いがないかよく確認します。間違いがない場合は「続けて口座開設に必要な書類を送付する」に進みます。
口座開設に必要な書類の送付(オンライン本人認証)
OANDA証券は、オンライン本人認証とアップロードや郵送の2つの方法がありますが、今回はオンライン本人認証の手順を解説します。
マイナンバーカードの有無で、送付する書類が変わります。ここではマイナンバーありの場合を解説します。マイナンバーカードの表裏面をアップロードします。
アップロードが完了したら、「画像アップロードとスマホのオンライン本人認証へ」を選択してください。
これでオンライン本人認証は完了します。OANDA証券にて審査が行われます。
審査結果の送付
審査が完了すると、審査結果が送られます。審査に通過した場合は、IDとパスワードが記載された書類が届きます。書類に記載されているIDとパスワードを使い、口座にログインします。
ログインできたら、口座開設が完了します。
MT5のインストール方法|「OANDA証券」
FX会社では、利用するツールによって、それぞれのアカウントを作成する必要があります。
ここでは、OANDA証券でMT5を利用する場合に必要となるMT5サブアカウントの作成の手順を説明します。
「MT5のサブアカウント作成ボタン」をクリックすると、アカウント作成画面に進みます。
サブアカウント作成画面では、口座名・MT4のログイン時に必要なパスワードの2段階認証の設定を行います。
- 口座名は、「半角英数字」・一部「記号」で口座名を設定します。
- パスワードは大文字、小文字、数字の組み合わせで8~12桁以内で設定してください。MT5ログイン時に必要になるので、忘れないように注意しましょう。
- 2段階認証の設定を有効にすると、パソコン版のMT5にログインする際、ワンタイムパスワードが必要になります。スマホアプリにて表示されるワンタイムパスワードを入力してください。
上記の設定が完了したら、「サブアカウントを作成する」をクリックします。
サブアカウントの作成が完了すると、次の画面が表示されます。
画面下の上記の規約に同意の上、MT5をダウンロードするをクリックすると、MT5のダウンロードが始まります。
MT5にログインする際、MT5ログインID・口座を作成した際に設定したログインパスワード・MT5サーバー名が必要になるため、忘れないようにメモに取っておくなどしましょう。
MT5|よくある質問(Q&A)
- MT4とMT5はどちらを使うべきですか?
-
MT4とMT5にはそれぞれメリット・デメリットがあり、一概にどちらがいいと断定することはできません。しかし、海外のFX会社では徐々にMT5への移行を始めていることから、日本のFX会社でもいずれMT5が主流となる可能性が高いといえるでしょう。
- MT4とMT5は何が違うのですか?
-
MT5は、MT4の後継版としてリリースされた取引ツールです。動作速度や時間足の種類、インジケーター・描画ツールの種類がさらに改良されており、より本格的なトレードに適したツールといえます。ただし、カスタムインジケーターやEAの種類はMT4の方が多くなっております。今後さらなるアップデートが行われることが期待されます。詳細についてはMT4とMT5の比較をご参照ください。
- MT5を利用できる国内FX会社はどこですか
-
MT5を利用できる国内FX会社は、フィリップ証券・外為ファイネスト・アヴァトレード・ジャパン・OANDA証券の4社です(2023年10月10日現在)。それぞれ取り扱い通貨ペアやスプレッドなどが異なりますので、本記事で紹介した内容を参考に利用先を選定してみてください。
MT5|まとめ
MT5は、MT4の進化版として登場した取引プラットフォームです。
MT4に比べて動作速度が大幅にアップしており、時間足やデフォルトのインジケーター、描画ツールの数も増加しています。
※MT4とMT5の違いについては、「MT4とMT5の比較」にまとめていますので、そちらをご覧ください。
国内のFX会社はMT5の普及がまだまだですが、海外のFX会社ではMT5へと移行しているところが増えている傾向にあります。よって、今後はMT5への対応を進めていく国内FX会社もどんどん増えていくでしょう。その際は、以下の「FX会社の比較ポイント」を参考に、自分に適したMT5業者を探してみてください。
- スプレッドが狭い
- 取り扱い通貨ペアが豊富
- デモトレードが無料で長い期間利用できる
- 高い約定力がある
- 少額からの取引が可能
- 自分に適したツールがある
ぜひこの機会に、よりグレードアップしたMT5でのトレードにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
新規申し込みキャンペーン実施中
\有料サービス1ヶ月分プレゼント/
<本書面の取扱に関する留意事項>
・本書面は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行為および行動を勧誘するものではありません。
・本書面は当社が信頼できると判断した情報をもとに当社が作成・表示したものですが、当社は本書面の内容および当該情報の正確性、完全性、的確性、信頼性等について、いかなる保証をするものではありません。
・本書面は将来のいかなる結果をお約束するものでもありません。お客様が本書面および本書面で使用される資料に記載の情報をいかなる目的で使用する場合においても、お客様の判断と責任において使用するものであり、使用の結果として、お客様になんらかの損害が発生した場合でも、当社は、理由のいかんを問わず、いかなる責任も負いません。
・本書面で使用される資料に記載された内容は、資料作成時点におけるものであり、予告なく変更される場合があります。
・当社は本書面で使用する資料を更新する義務を負いません。本書面で使用する資料の本文およびデータ等の著作権を含む知的所有権は当社に帰属し、当社に無断で資料およびその複製物を修正・加工、複製、送信、配布等することは堅く禁じられています。
●記事執筆者/監修者
山口優菜
大学卒業後、メガバンク入行。
保有資格:
日本証券業協会 一種・二種外務員
生命保険一般過程試験
損害保険募集人一般試験
生命保険専門過程試験
変額保険販売資格試験
外貨建保険販売資格試験
FP技能士3級(個人資産相談)
AML/CFT